2025.06.23

コラム第27回「放置空き家、もう悩まない!『境界線のプロ』土地家屋調査士が解決の第一歩に」



 「実家の空き家、どうしよう…」
 「昔の家を取り壊したいけど、隣との境目が曖昧で不安」
 「空き家が増えているって聞くけど、うちの家もいずれそうなるのかな?」

 もしかしたら、あなたもそんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

 近年、空き家は全国的に増え続けています。遠方に住んでいて管理が難しい、何から手をつけていいか分からない、といった理由で空き家問題は深刻化する一方です。しかし、実はこの空き家問題の解決には「境界線のプロ」である土地家屋調査士が大きく関わっています。


 土地家屋調査士とは?〜あなたの不動産を「見える化」する専門家〜

 土地家屋調査士は、土地や建物の「物理的な状態」を専門とする国家資格者です。具体的には、その土地や建物が「どこからどこまでなのか(境界)」、「どれくらいの広さなのか(面積)」、「どんな形をしているのか」などを正確に調査・測量し、国の帳簿である登記簿に反映させる役割を担っています。

 ちょうど、弁護士が「法律の専門家」であるように、司法書士が「権利の登記の専門家」であるように、土地家屋調査士は「不動産の表示登記」の専門家なのです。

 ではなぜ空き家問題に土地家屋調査士が必要なのでしょうか?

 空き家に関するお悩みは多岐にわたりますが、その根本には「土地や建物の状態が不明確であること」が潜んでいる場合が少なくありません。

 例えば、空き家を売却したい、あるいは取り壊して更地にしたいと考えた際、まず重要になるのが「土地の境界線」です。長年手入れされていない空き家の場合、境界を示す杭が見えなくなっていたり、隣地との境目が曖昧になっているケースがよく見られます。この状態で売却を進めたり、解体に着手すると、後々近隣とのトラブルに発展する可能性があります。
 土地家屋調査士は、現地を測量し、過去の資料を徹底的に調査し、そして関係者である隣地の方々にも立ち会っていただくことで、法的に有効な境界を明確にします。これにより、売却や解体といった手続きをスムーズを進められるのです。

 また、空き家になっている建物が、そもそも登記簿の情報と現状が異なっているケースもあります。たとえば、増築したのに登記されていない、あるいは既に存在しない建物が登記簿にそのまま残っている、といった状況です。
 正確な登記は、不動産の売買や相続、有効活用には欠かせません。「建物の新築や増築に伴う表示登記」、そして「建物を取り壊した際の滅失登記」なども、土地家屋調査士の主要な業務となります。

 このように、空き家を賃貸に出す、リフォームして住み直す、あるいは売却するにしても、その前提となるのは「正確な情報」です。土地や建物の面積が正確か、境界が確定しているか、建物の登記が現状と合致しているか。これらの「物理的な根拠」がなければ、安心して次のステップに進むことはできません。
 土地家屋調査士は、これらの基盤を整備することで、あなたの空き家が「負動産」になることを防ぎ、未来への価値ある資産へと転換するお手伝いをしています。


 土地家屋調査士に相談した方がいいケースとは?

 「うちの空き家は大丈夫かな?」と少しでも感じたら、ぜひご相談ください。特に次のような状況では、土地家屋調査士がお役に立ちます。

 ・空き家の売却を考えているものの、隣地との境界に不安がある時
 ・空き家を解体して更地にしたいけれど、具体的な手続きが分からない時
 ・長年放置していて、隣地との境界が曖昧になっていると感じる時
 ・空き家を相続したものの、建物の登記情報が古いままで心配な時
 ・空き家を有効活用したいと考えているけれど、現在の正確な図面や情報がない時

 ご自身で判断すると、思わぬ法的リスクを招くこともあります。早期に専門家に相談することが、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな解決へとつながる一番の近道となるでしょう。

 空き家問題の解決へ!まずは専門家にご相談を

 土地家屋調査士は、空き家が抱える「見えない不安」を解消し、不動産の価値と法的安定性を守る役割を担っています。私たちは、お客様一人ひとりの状況に寄り添い、丁寧で確実なサポートを心がけています。
 空き家問題でお困りの際は、ぜひお近くの土地家屋調査士にご相談ください。

 執筆 土地家屋調査士法人ファミリア
 ファミリアグループサイトはこちら

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