2024.03.07
【用語解説】管理不全空き家とは?
「管理不全空き家」とは、令和5年(2023年)12月13日に施行となった「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」により新設された空き家の区分です。
今までは「特定空き家」といった区分しかありませんでした。例えば瓦が落ちていたり、建物が傾いていたりなど今にも倒壊しそうだったり周辺の景観を著しく損なっているような空き家が「特定空き家」として自治体に指定されていました。
※見るからに倒壊している、倒壊しかけている建物が「特定空家」に指定されます。
「特定空き家」に指定され改善されない場合は建物が建っていることによる土地の固定資産税を減額する措置が解除になり、土地の固定資産税が最大で以前の約6倍となってしまいます。
一方「管理不全空き家」は、放置すれば「特定空き家」になるおそれがある場合に指定され、窓が割れていたり、雑草が生い茂ったりしている物件が対象となり、一見普通の空き家でも適切に管理がされていないと自治体が判断すると「特定空き家」と同じく建物が建っていることによる土地の固定資産税を減額する措置が解除になってしまいます。
※ぱっと見普通の空き家でも「管理不全空き家」に指定されてしまうかも・・・
法律改正もあり、空き家を所有されている方は今まで以上に適切に空き家の管理をする必要が出てきました。しかし・・・
〇遠方に住んでいて空き家の管理が難しい・・・
〇高齢で空き家の管理するのが大変になってきた・・・
〇忙しくて時間がなくて手が回らない・・・
といった方も多くいると思います。
しかし今は問題ない空き家でも放置されている状態が続くと「管理不全空き家」に指定され固定資産税が約6倍になってしまいます。また、自宅の瓦が落ちて歩行者がけがをしたり、草木が隣地に越境していて隣地建物に被害が出たりすると高額な損害賠償請求が発生してしまう可能性もあります。
年々空き家の数は全国で増え続けております。ご自身で管理が難しい方については、空き家になる前で家族で相談したり、空き家になって放置せずにすぐに売却等を空き家の専門家である空き家管理事業者に相談することをお勧めします。